日本一短い川は和歌山にあった!全長わずか13.5mの「ぶつぶつ川」
日本一短い川」をご存知でしょうか?「日本一長い川は?」と聞かれると、答えられる方もいるでしょう。しかし、日本一短い川の名前と場所を聞かれると、知らない方がほとんどです。
実は、日本一短い川は和歌山県那智勝浦町にあります。その名も「ぶつぶつ川」と呼ばれ、全長はわずか13.5m。那智勝浦町から太地町へ続く国道42号線沿いの脇道にあるため、安全に立ち寄れる珍スポットです。道の駅たいじから車で約6分のところにあるので、ぜひお立ち寄りください。
ぶつぶつ川への行き方は簡単!国道42号線沿いで安全に行ける
ぶつぶつ川は、那智勝浦町の国道42号線沿いに向かう途中の道路脇にあります。珍しい川と言えば山奥の秘境のような場所を想像するでしょうが、簡単にアクセスが可能です。ただし、延々と続く紀南の国道42号線は目印になる場所が少ないので、見落としに注意してください。
那智勝浦町から太地町へ向かった場合、ぶつぶつ川へ続く脇道は右側にあります。遠くの正面に「玉ノ浦トンネル」や、右側に「玉ノ浦海水浴場」が見えてきたら右折の合図です。
右折し、踏切を越えればぶつぶつ川に到着。専用の駐車場はないので、夏場の混雑時以外は玉ノ浦海水浴場の空きスペースに駐車するのが良さそうです。
車から降りると、見える場所にぶつぶつ川の看板が立っています。
全長13.5m!飲めるほどキレイな水が湧き出るぶつぶつ川を観察
小さな階段を降りると、日本一短い川「ぶつぶつ川」が目の前に広がります。全長13.5mと、本当にミニマムサイズの川です。一見すると、ただの大きな水たまりに見えます。しかし、2008年に二級河川に認定された立派な川なんです。
試しにぶつぶつ川の起点から終点まで歩いてみました。成人男性が約15歩歩くと到達してしまい、より全長の短さを実感します。
ちなみに、ぶつぶつ川は近くを流れる「粉白川(このしろがわ)」と合流します。あまりに近い位置で合流しているとはいえ、水質や水温が異なる川です。そのため近隣住民に聞くと、生活用水に使用するのは「ぶつぶつ川の領域だけ」とのことでした。
さらに先を追いかけると、先程駐車した玉ノ浦海水浴場に続いていました。川の合流から海に流れるまで、1分もかからないうちに見られるのもなかなか珍しい光景です。
ぶつぶつ川は地域に愛される大切な水源
ぶつぶつ川は、川底からふつふつと湧き出る水源の様子から名付けられています。川の水は人が飲めるほどキレイと言われており、過去に自然災害で断水した際は飲水を求めてぶつぶつ川に行列ができました。現在は野菜や洗濯物の洗い場として利用されており、近隣住民の立派な生活用水です。
ちなみに、ぶつぶつ川が生活用水として利用されていることと、二級河川に認定されたことは密接に関係しています。国土交通省によると、二級河川の定義は以下のように定められています。
1965年に施行された河川法によって、国土保全上又は国民経済上特に重要な水系で政令で指定されたものを「一級水系」と呼んでいます。一級水系に係る河川のうち河川法による管理を行う必要があり、国土交通大臣が指定(区間を限定)した河川が「一級河川」です。「二級河川」は、一級水系以外の水系で公共の利害に重要な関係があるものに係る河川で、河川法による管理を行う必要があり、都道府県知事が指定(区間を限定)した河川です。
引用:国土交通省ウェブサイト-「よくある質問とその回答(FAQ) Q1.一級河川と二級河川の違いは?」より
ぶつぶつ川が二級河川に認定されたのは、ぶつぶつ川をキレイに利用し続けている地域住民の愛情による結果と言えるでしょう。
珍スポット「ぶつぶつ川」は一見の価値あり!
日本一短い川「ぶつぶつ川」を紹介しました。ぶつぶつ川は那智勝浦町と太地町の間、国道42号線沿いにあります。とくに険しい悪路や、狭い道幅を通る必要はありません。非常にアクセスしやすい場所にあるので、紀南を旅行する際に簡単に立ち寄れます。
また、道の駅たいじから車で約6分のところにあります。長時間の運転が予想される紀南旅行。ぶつぶつ川でふつふつと湧く水の音を聞きながら休憩し、たいじで本格的な食事休憩をとるプランはいかがでしょうか。気軽に見られるスポットなので、ぜひお立ち寄りください。
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