古座川「滝の拝」は自然がつくった芸術的景色!映えるフォトスポットで人気
古座川町にある道の駅瀧之拝太郎は、県指定の天然記念物が隣接する風光明媚な場所にあります。
その天然記念物はジオサイトにも登録されている「滝の拝(たきのはい)」。橋の上から見下ろすと、岩盤にさまざまな形の穴があき、その岩肌の間を水が勢いよく流れていく光景が目に入ります。
奇形のふぞろいな穴は、見る人を惹き付ける自然のアート
岩盤にあいた穴はポットホールと呼ばれるもので、長い歳月をかけて水流によって岩盤が少しずつ削り取られてできた甌穴(おうけつ=円形状の穴)です。この岩盤は1500万年前ともいわれる、この地域にあった火山の噴火の影響によってできたものです。
この滝の拝の光景は、江戸時代に紀伊藩によって編纂されたローカルな地誌「続風土記」にも記載されているそうです。その頃にはもう今と同じような光景が、ここに広がっていたんですね。
今も滝の拝の周囲にはたくさん家があり、歩いている住民の方々にもお会いしました。郵便局や民宿、ランチが食べられるところもあり、生活が送られている場所、という感じがします。
また、この場所をつくったという侍「滝ノ拝太郎」の伝説など語り継がれる民話が多くあり、それだけ昔からたくさんの人を惹きつけ、関心を集めてきたスポットだといえます。
▼滝ノ拝太郎の伝説については古座川町観光協会のホームページに記載があります
https://kozagawakanko.jp/tourism/110/
Instagramに投稿多数!秘境なのに人気のフォトスポット
200mにも及ぶその光景はアートそのもの。Instagramに投稿したくなる、映える写真が撮れるからと近年は多くの観光客が訪れる人気フォトスポットとなっています。
岩肌に座ったり歩いたり、橋の上から覗き込んだり、近くの集落を写り込ませて滝の拝のギャップを感じさせたりとさまざまな写真が撮れます。
川の透明度も抜群で、周囲は山に囲まれているため、天候によっては非常に色鮮やかな写真がフィルターや加工なしで撮影可能。美しい写真を残したい人にはぴったりですね。
この古座川町の滝の拝がある場所は和歌山県内でも秘境と呼んでいいほどの地域にあり、公共交通機関ではたどり着くのが難しく、南紀白浜空港からレンタカーを走らせても1時間30分ほどかかる山間のエリア。お世辞にもアクセスがいいとは言えない場所です。和歌山県民でも古座川町へ観光に出かけるのはハードルが高いのですが、全国から多くの観光客が集まって来るようになりました。この”映える”光景を求めて、皆さんいらっしゃっているのですね。
ちなみに、この美しい川は鮎も惹き寄せるようで、夏には滝壺に鮎が集まります。それを目当てにした釣人もたくさん訪れます。例年繰り返される、夏の風物詩ですね。
駐車場は道の駅瀧之拝太郎を利用
すぐ隣接する位置に道の駅がありますので、その駐車場に車を停めます。道の駅にはトイレや情報コーナーなど基本の設備がありますが、物販は週末のみ(2022年5月現在)ですので、ご注意ください。
▼周辺地図は古座川町観光協会のホームページが大変詳しいのでご参照ください
https://kozagawakanko.jp/tourism/197/
この滝の拝がある古座川町には神秘的な滝が数多くあります。
ぜひこのエリアを訪れた際には、滝めぐりを楽しみ、その違いを感じ取ってみてください。