1300年以上の歴史を持つ和歌山県最古の寺・道成寺
紀伊半島の真ん中(紀中)に位置する日高川町。
同町の中心を東西に流れる日高川は「日本一長い二級河川」で、ホタルが飛び交う美しい川です。山もあり、自然に囲まれた豊かな土地です。
そんな日高川町の見どころの一つが、1300年以上の歴史を持つ和歌山県最古の寺、道成寺(どうじょうじ)です。
道成寺の基本情報と見どころ
アクセスと駐車場
道成寺は御坊ICから車で約7分、道の駅 San Pin 中津から車で約17分のところに位置します。
道成寺近くは住宅街で少々道は狭いですが、門前には大きな駐車場があります。観光バス約30台、乗用車約100台駐車可能です。
駐車料金の最新情報は公式サイトをご覧ください。
→道成寺の公式サイトはこちら
駐車場近くには「レストランあんちん」や売店があります。
道成寺名物「つりがねまんじゅう」
道成寺名物「つりがねまんじゅう」もここで買えますよ!
名前の通り「安珍・清姫伝説」に出てくる道成寺の釣鐘を形どったまんじゅうで、店によって味や形が違います。季節によって桜あんや栗あんもあるそうです。
宮子姫物語
道成寺は大宝元年(701年)に創建されました。
その昔、髪の生えない娘がこの地に生まれました。ある日娘の母が海底に光る観音様を見つけ、引き上げて大切に拝んだところ、娘に美しい髪が生え「かみなが姫」と呼ばれるようになりました。
かみなが姫は藤原不比等の養女として奈良に召し上げられ「宮子姫」という名前で宮中で働き、のちに文武天皇の妻となりました。
文武天皇は、宮子姫が美しい髪を授けてくれた観音様と両親に恩返しするため彼女の故郷に建てるように命じた寺が道成寺です。
地元民であれば「宮子姫祭り(現在は宮子姫よさこい祭り)」で宮子姫の名前を知っている人は多いです。
安珍・清姫物語
道成寺といえば安珍・清姫(あんちん・きよひめ)物語を知っている人は多いのではないでしょうか。
安珍清姫の悲恋物語寺の創建から230年経った、延長6年の物語。
参拝の途中、一夜の宿を求めた僧・安珍に清姫が懸想し、恋の炎を燃やし、裏切られたと知るや大蛇となって安珍を追い、最後には道成寺の鐘の中に逃げた安珍を焼き殺すという「安珍清姫の物語」の悲恋は「法華験記」(11世紀)に記され、「道成寺物」として能楽、人形浄瑠璃、歌舞伎でもよく知られています。
(道成寺公式サイトより引用)
物語で有名な鐘はこの事件で焼き払われました。2代目の鐘は戦国時代に持ち去られ、今は京都市岩倉の妙満寺にあるそうです。
絵とき説法
道成寺では日本でもめずらしい「絵とき説法」を毎日3〜10回行っています。
宮子姫物語と安珍・清姫物語の絵巻を見せながらお話をしてくれます。現代の紙芝居のような感じですね。
絵とき説法は写真撮影不可だそうです。ぜひその場でしか味わえない空気を体験してみてください。
道成寺の拝観料や拝観時間は公式サイトをご覧ください。
→道成寺の公式サイトはこちら
道成寺は桜の名所
道成寺は桜の名所としても知られています。境内や裏山などに咲き乱れるソメイヨシノやしだれ桜が美しいです。
例年3月中旬〜下旬が見頃で、多くの人が訪れます。
和歌山県内でも非常に歴史のあるお寺、道成寺。
宮子姫物語や安珍・清姫物語はもちろん有名ですが、古くから伝わる千手観音や立派な三重塔も見どころです。
日高川町にお越しの際は、歴史を感じる旅をしてみてはいかがでしょうか。