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グルメ 2022.09.30

紀州漆器の町黒江を散策!銘酒「黒牛」の茶屋や海南名物「ずぼら焼」などを歩きつくす

道の駅「四季の郷公園」から南へ車で約20分。
海南市の中心部に、昔の職人町の面影を残す紀州漆器の町・黒江(くろえ)があります。
真っ黒な「黒江カレー」でお腹を満たした後は、歴史が薫る街並みを散策してみませんか。

職人町時代の面影を残す小道を散策

駐車場は黒江の郵便局のすぐそば。
黒江の町歩き用に無料の「観光用駐車場」が10台分用意されています。

まず入ってみたいのは、駐車場の目の前のこの細い小道。
車も走っている黒江の中心通り「川端通り」から1本南に入った道です。
フォトジェニックな古い古民家が並んでいます。

 

小道に入って最初にあるお店が「池庄漆器店」。
この建物は築220年の歴史があるのだとか。

紀州漆器の取り扱いはもちろんのこと、全国のこだわりの漆器が集められています。
曲げわっぱなども豊富に揃います。

黒江カレーを食べた「黒江ぬりもの館」を過ぎてしばらく行くと、古民家をリノベーションしたフリースペースの「tetotte(てとって) 旧岩崎邸」が。
キッチン付きの貸スペースで、面白いイベントが開催されていることも。

そこから1本北の「川端通り」に出ると、紀州伝統の郷土料理、サバを使った「なれ寿司」を提供する「べっちんさん」が。
なれ寿司は1個324円。お土産に購入するのもいいかもしれません。
お店の中では、日当たりのいいお庭を眺めながら、コーヒーやスイーツなどを楽しむこともできます。

そのまま東へ歩いて行くと、交差点に面して「黒牛茶屋」が。
全国に名を知られる名酒「黒牛」を醸造する名手酒造店の直営店です。

「ひやおろし」や「中取り」などの限定酒、酒粕などが買える時期があるのは、直営店ならでは。
日本酒のほかにも甘酒や黒牛を使った梅酒、蔵デザインのトートバッグやTシャツなど、お土産にぴったりの品がたくさん。
「黒牛」ファンにはたまりません。

奥に酒造りの道具を展示した試飲コーナーがありますが、開いていないときもあるので、店員さんに訊ねてみてください。

うだつのある家を見てずぼら焼でしめる

ここで川端通りを西に引き返します。

やがて見えてくるのが立派な古民家。

こちらが「うだつ」のある古民家、木佐家。
一人前でないことを「うだつの上がらない」などと言うことがある、あの「うだつ」です。商家として格式の高い建築様式が見どころです。

この木佐家にあるのは「袖うだつ」と呼ばれる、家の側面にある白い部分のこと。
防火壁としての役割があったそうです。
漆を乾燥させるために一晩中火を灯していることが多く、火災が頻発した漆の町黒江ならではの知恵ですね。

観光用駐車場をちょっと越えたところにあるのが、紀州漆器伝統産業会館「うるわし館」です。

漆塗りのクラシカルなバイクや…

巨大な紀州雛などが展示されています!

漆の食器や和雑貨などもたくさん販売されています。
黒江の観光情報のパンフレットなどもあるので、立ち寄ってみてください。

さて、甘党の人におすすめなのが、海南っ子のソウルフードとも言われる「ずぼら焼」。
黒牛茶屋を起点に、城山トンネルを抜けて「城山トンネル南」交差点まで約10分歩けば、「ずぼら焼」のお店につきます。

いつも行列のたえない人気店。
いわゆる大判焼きや今川焼とも呼ばれる、懐かしのおやつが「ずぼら焼」です。

おだんごも販売しています。

価格は1個100円。
手際よくホカホカの「ずぼら焼」を袋に詰めてくれます。
ほどよい甘味の黒あん、白あん、しっかり目のカスタードクリーム、夏期限定のチョコクリーム、どれも懐かしく素朴でおいしいです。

袋には「昔この地が日方港として栄えていた頃、船頭相手の焼き饅頭屋があり、その主人が太腹の好々爺で極めてずぼら者だったことから、誰が言うともなくずぼら焼と呼ぶようになった」といったような縁起が書いてありました。

駐車場は1台分のみ。
隣のきのくに信用金庫のさらに隣、駐車場の「1番」です。
1台しかないぶん、駐車に苦労するので、黒江散策のついでに歩ける人は歩いたほうが気兼ねがないかもしれません。

いずれも2022年9月の情報です。
訪れる際は、サイトなどで最新情報をチェックしてくださいね。

 

この記事を書いた人

二階堂ねこ

奈良育ち、大阪の出版社勤務を経て、結婚を機に和歌山に。在住約20年を数え、もうすっかり和歌山人のつもりです。海のある街に猫と住む夢が叶ってごきげん。取材やインタビューをメインに活動しつつ、地域の魅力を発信したいフリーライター。

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