紀南はジオサイトの宝庫!南紀熊野ジオパークセンターで大地の成り立ちや文化を学ぶ
本州最南端の町、和歌山県串本町。
道の駅くしもと橋杭岩から車で約12分、南に突出した潮岬のすぐ隣に「南紀熊野ジオパークセンター」があります。
日本国内には、日本ジオパーク委員会に認定された日本ジオパークが43地域あり、南紀熊野ジオパークセンターもその一つです。
2019年に情報発信や調査研究拠点として串本町に開設されました。本格的な研究の拠点でありながら一般の人が学べる施設となっており、見所が満載です。
南紀熊野ジオパークセンターはこんなところ!実際の体験記
そもそもジオパークとは?
紀南には、大昔の火山活動によってできた特殊な地形がたくさんあります。串本町の橋杭岩やすさみ町のフェニックス褶曲(しゅうきょく)などがそうです。
そういった特殊な地形のことをジオパークと呼ぶのだと思っていましたが、調べてみると実際の定義はもっと幅広いものでした。
南紀熊野ジオパークセンターの公式サイトによると、「(ジオパークとは)その地域の大地のなりたちを知るだけでなく、歴史・文化・動植物・食などを通じて、大地と人の暮らしの関わりを実感して楽しむところ」とあります。
めずらしいスポットを見て終わりではなく、歴史・文化などの人の営みにも注目しています。
例えば地震によってできた地形がある場合、その成り立ちを知るとともに、その土地の文化についても触れ、地震に関する防災について考えるコーナーもあります。
地質、地形、自然、歴史、文化など、そのジオパークを特色づける見学場所をジオサイトといい、和歌山県内には紀南の10市町村に100カ所以上のジオサイトがあります。
館内で学べること
新しい建物なので館内は綺麗で広々としています。
(南紀熊野ジオパークセンター公式サイトより)
大地の成り立ちを写真やプロジェクションマッピングで分かりやすく説明してくれます。
「丘陵(きゅうりょう)のでき方」など理科の教科書で見たような説明も。熊野との関係も説明されているので、身近に感じることができます。
過去に行われたフォトコンテストの入賞作品の展示もありました。ジオサイトの魅力を一般の人にも知って訪れてもらいたいという試みだそうです。入賞作品を見て「この写真はどこで撮れるのか」という問い合わせもあるとか。
南紀熊野で見つかった化石もありました。
こちらは、ハケで画面をこすって化石を発見するゲームです。今時の遊び心もあっていいですね。
他にも、河川の成り立ちを学べる実験装置や、防災について学べる展示もありました。
なんと、これだけ学べて入館無料です!
潮岬方面をドライブするついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。お子さんの学びにも役立つと思います。
ジオガイドもある
魅力的なジオサイトをガイドとともに回るツアー(有料)もあります。
イベントとして開催しているツアーも時々ありますが、たいていは個人で申し込むようです。
南紀熊野ジオパーク推進協議会が実施するガイド養成講座を修了したガイドで、しっかりガイドしてくれます。
調べたところ、かなりの数のガイドさんがいるようです。気になる人を指名してみてもいいかもしれません。
(南紀熊野ジオパークセンター公式サイトより)
また、おすすめガイドコースのpdfも公式サイトで配布しています。
これを元に自分で回ってみるのも、ガイドをお願いするのもよいと思います。