全国の鈴木さん必見!発祥地、海南市「藤白神社」を散策
全国に住む「鈴木さん」の発祥地は、海南市藤白にある藤白神社です。また古くから「子授かりや子育てのご利益がある神社」「熊野古道の入り口となる神社」とも言われています。鈴木さん以外の方も楽しめるパワースポット・登山コースともされているため、観光やアクティビティにもオススメです。
藤白神社は、道の駅四季の郷公園から高速道路で約16分。和歌山南スマートICから海南ICの一区間を利用して向かいます。または県道136号線から国道42号線の順に向かうと、下道で約20分で訪問が可能です。2023年に誕生する海南市道の駅(仮称)ができれば、さらにアクセスが容易なので、ぜひ訪れてみてください。
藤白神社までの道のり
藤白神社の場所は、阪和自動車道海南ICのすぐ近くです。目的の交差点を過ぎてしまうと高速道路、または国道42号線沿いに進んでしまいます。高速道路に侵入することはもちろん、その先の国道42号線はUターンが難しいため要注意です。高速道路から訪れる場合は、必ず海南方面出口に向かいましょう。
以下は藤白神社までの道のりです。今回は国道42号線沿いに向かった場合の経路を紹介します。
- 海南市を国道42号線沿いに南下し、阪和自動車道入り口を目指して走る
- 阪和自動車道入り口直前の交差点まで向かい、左正面に見える狭い通路に侵入する
(左に見える交番や、正面の案内板が目印です)
- 小さなトンネルをくぐり抜け、道に沿って走ると藤白神社に到着
「鈴木さん」発祥の地、藤白神社!
全国に約二百万人が存在すると言われている「鈴木さん」発祥の地、藤白神社に到着しました。駐車場は第三駐車場まであり、どれも神社から近い距離にあります。
第一駐車場にはキレイなトイレもあるので、広い藤白神社を散策する前に済ませておくと安心ですよ。
さまざまな指定文化財が見られる境内
藤白神社は、第45号天皇の聖武天皇が皇子誕生を祈願し、高野皇女が誕生した場所。子授け・安産・子育ての守護神が祀られています。また熊野聖域の入り口として、熊野一の鳥居を設けた神社です。最も格式の高い神社とされており、現在まで多くの催事が行われてきました。
すでに駐車場から見えていた巨大な楠。境内にそびえる立派な楠は樹齢千年を越えます。なんと合計で3本もあり、古くから「子守楠」として祀られている指定文化財です。根本から見上げると空を覆うほどの枝葉が広がっており、大迫力の大きさでした。
子授けや子育てを祈願する藤白神社だけあり、子どもの命名に関する言い伝えがあります。『「楠」「藤」「熊」の名を授かると長命して出世する』だそうです。ちなみに、和歌山生まれの生物学者「南方熊楠」は、この子守楠の言い伝えから名付けられたと言われています。
残念ながら「鈴木屋敷」は老朽化により復旧工事中でした。現在は骨格まで完成しており、2023年3月に完成予定です。
鈴木姓のルーツは平安時代末期、鈴木姓が鈴木屋敷に移り住んだことが始まりです。熊野三山の案内や、信仰を普及するための拠点として使用されていたと言われています。また鈴木屋敷91代目当主「鈴木三郎重家」と、のちの源義経となる「牛若丸」は仲がよくて有名です。牛若丸が熊野を往還する際に滞在し、よく遊んでいたとされています。
境外の観光はマップ入手がオススメ
藤白神社の観光には、マップがあると便利です。境内に入るとさまざまな建造物や指定文化財が見られます。また、境外から熊野古道へ向かう道中には石碑が点在。境外の道は藤白に住む人々の生活道路です。細い峠道と分かれ道が続くコースを歩く必要があります。順路を間違えると道に迷ってしまうほどでした。
境内の本殿手前にある観光案内所に大きなマップがあります。紙のマップはなかったので、スマホで撮影しておくといつでも見られて便利です。手元のマップと点在する石碑を随時チェックしながら観光しましょう。
道を進みすぎると『熊野古道』登山コースに
境外の道は熊野古道に続く峠道で、常に上り坂です。先に進むと傾斜がキツくなるので、経路と体力に注意して進んでいきます。
少し歩くと1丁石目にある有間皇子(ありまのみこ)史跡に到着しました。1丁石(約109m)ごとに丁石地蔵が設置されているので、見逃さずに進みましょう。
さらに歩くこと約7分。4丁石まで進みました。歩いていると左側の隅に見える、お地蔵様や石碑が目印です。
4丁石目からは『熊野古道』の登山コース入り口となっており、足元の舗装は途絶えています。登山道は苔の生えた石段や生い茂る草木などがあり、登山用の装備がないと危険に感じられました。
最終地点の「藤代塔下王子跡」は、藤白峠を越えた17丁石目まで向かう必要があります。観光目的で藤代塔下王子跡を訪れたい方は、下津町方面から回り込むと車でも迎えるのでオススメです。
▼藤代塔下王子跡の位置はこちらです。
豆知識!全国一「鈴木さん」が多いのは静岡県
熊野古道入り口手前で引き返し、再び境内。観光案内所で面白いアンケートを発見しました。全国の鈴木さんに向けた「今日はどちらから来られましたか」と題したアンケートです。和歌山県に近い近畿圏を除けば、遠方から訪れる参拝客も多い様子でした。
全国で最も鈴木姓の割合が高い都道府県は静岡県です。人口1,000人あたり、約5.5%の「鈴木さん」が住んでいます。次いで東京都や愛知県、神奈川などの関東圏が上位を占めています。藤白神社を訪れた全国の「鈴木さん」は、ぜひアンケートに参加してみてください。
海南市に道の駅が誕生予定!
2023年秋、海南市に道の駅が誕生する予定です。海南市に道の駅ができると、和歌山県で36件目となります。新鮮な魚や野菜、フルーツの販売所を設け、カフェスペースやキッズコーナーも設立予定。さらに観光拠点や特産品の購買所が増えるので、今から楽しみですね。
▼「海南市道の駅(仮称)」の詳しい情報は、こちらの記事からもお読みいただけます。
『2023年秋予定!下津町小南地区に鮮魚店も備えた「海南市道の駅(仮称)」オープン』
今回紹介した藤白神社は、道の駅四季の郷公園から高速道路利用で約16分、下道で約20分の場所にあります。海南市に道の駅ができるとさらにアクセスしやすくなるので、ぜひ訪れてみてください。