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グルメ 2023.02.11

和歌山県橋本市の伝統野菜!幻の「はたごんぼ」を調査

「はたごんぼ」と呼ばれる野菜をご存知でしょうか?今回は和歌山県橋本市にある「くにぎ広場」へ、幻の野菜「はたごんぼ」について調査してきました。幻とはいえ、車で向かうと道の駅柿の郷くどやまから約9分、京奈和自動車道橋本ICから約5分と気軽にアクセスできる場所にあります。橋本市に訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

幻の野菜「はたごんぼ」とは

はたごんぼとは、和歌山県で穫れる野菜の中でも橋本市の西畑地区でしか収穫されていない貴重なゴボウのことです。「幻」と呼ばれるだけあり、なかなか市場に出回らないレア食材。粘り気のある赤土に寒暖差の激しい気候と、特殊な環境の西畑地区でのみ栽培されています。通常のゴボウよりも大きく、上質に育つことが特徴です。

もともとはたごんぼは、江戸時代に和歌山県の国城山(くにぎさん)で栽培されていた野菜です。当時から「上物のゴボウ」と認識されており、高野山に奉納される農作物として育てられていました。そんなはたごんぼですが、時代の移り変わりにより年々生産量が減少。一時は自家用の農作物として作られる時期が続きます。

しかし「こんな美味しいものを世に広めないのはもったいない」という地元民の熱意から、2008年にはたごんぼ栽培が再開します。現在も西畑地区でのみ栽培されていますが、無事に一般販売できる程度にまで復帰しました。はたごんぼは西畑地区でのみ栽培され、あまり市場に出回らないことから、まさに「幻」と呼べる野菜です。

ちなみに編集部が調査した2023年2月3日時点では、近隣の道の駅やファーマーズマーケットでも販売されていませんでした。たまに出回る光景が見られるとのことですが確実ではなく、やはり希少な野菜のようです。

はたごんぼは通常のゴボウよりも深い味わいが楽しめる

はたごんぼと一般的なゴボウとの違いは、次の3点です。

  • インパクトのあるサイズ
  • 強い風味
  • 柔らかい食感

はたごんぼは大きいもので太さ10cm、長さ1mにも成長します。非常にインパクトのある見た目をしており、人の腕と同じほどの太さと長さがあります。またはたごんぼの味は、強い風味と柔らかい食感が特徴です。食べると口いっぱいに広がるゴボウの風味と柔らかい口当たりに、よりご飯が進みます。

通常のゴボウと比べて何倍もの大きさがあるので、一本あれば炊き込みご飯や煮物など、さまざまなバリエーションのゴボウ料理ができそうですね。冷凍なら1ヶ月程度保存できるので、一人暮らしから家族暮らしまで活躍します。

はたごんぼの栽培と直売を営む「くにぎ広場」へ

「くにぎ広場」は、道の駅柿の郷くどやまから車で東に約9分のところにあります。京奈和自動車道橋本ICから向かう方は、道なりにまっすぐ南下すれば約5分で到着です。国城山のふもとにあるので、山中とはいえ簡単にアクセスできる場所にあります。道は整備され広いため、安心してお立ち寄りください。

直売だけじゃなく、はたごんぼ料理も食べられるドライブイン

レア食材のはたごんぼを栽培し、直売所を営んでいるのが西畑地区にある「くにぎ広場」。とれたての新鮮なはたごんぼを購入でき、店内でははたごんぼを使った珍しい料理が食べられます。コロッケやうどん、巻き寿司など、どれも香りと味わいの強いはたごんぼと相性が良い料理ばかりです。

くにぎ広場の場所は、橋本市と紀の川市を結ぶ「紀ノ川フルーツライン」沿いにあります。和歌山市方面や高野山方面へ向かう旅行客が、毎日のように訪れるとのことです。しばらく長い運転が続く道なので、軽食を兼ねた休憩スポットとしておすすめします。

節分の日限定「はたごんぼの太巻き」を丸かじり

今回くにぎ広場を訪れた日が2月3日ということもあり、目当てのはたごんぼの巻き寿司のかわりに節分用の太巻きが販売されていました。使っている食材はさほど変わらないとのことだったので、こちらの太巻きをいただきます。

高野豆腐や玉子などが混ざりあう口の中で、ゴボウの風味がしっかりとわかります。数ある具材の中でゴボウが主役級の存在感を放つのも、風味の強いはたごんぼだからこそと言えるでしょう。とはいえ食感が柔らかいため、風味が強いからといって主張し過ぎていません。ほかの具材とのバランスがうまくとれており、非常に美味しくいただけました。

くにぎ広場は絶景スポットにもおすすめ

くにぎ広場は、雲海が見られる絶景スポットです。国城山の標高約200mほどに位置するくにぎ広場ですが、条件が揃うと橋本市を一望できる展望所から雲海が見られます。

自然現象なのでこればかりは「運」としか言えませんが、狙い目は朝晩の気温差が大きくなる日。また前日の雨などが原因で湿度が高く、風が弱い晴れた日にも発生しやすいと言われています。秋から春にかけての日の出前後、絶景の雲海を狙って訪れてみるのがおすすめです。

ネット販売なし!幻のはたごんぼが売られているのはくにぎ広場だけ

インターネットでさまざまなショップを調査しましたが、はたごんぼそのものを販売しているショップはありませんでした。また「橋本市のふるさと納税なら」と思い調べてみましたが、やはり販売されているのははたごんぼを使った「ゴボウ茶」や「お菓子」ばかりです。まさに「幻」と言っても過言ではない伝統野菜でした。

はたごんぼそのものを販売しているのは、和歌山県橋本市にある一部のスーパーだけのようです。さらにいうと、直売所は今回紹介した「くにぎ広場」のみ。はたごんぼの旬は、11月から3月にかけてです。新鮮で美味しいはたごんぼを食べてみたい方や紀ノ川フルーツラインを通る旅の方は、ぜひくにぎ広場にお立ち寄りください。

【くにぎ広場】

  • 住所:橋本市南馬場506-5
  • 電話:0736-33-5288
  • 営業時間:09:00〜17:00
  • 定休日:火曜日
  • 駐車場:約20台

 

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この記事を書いた人

田中裕太

和歌山県生まれ、和歌山県育ちのフリーライター。大自然とおいしいものが溢れるこの街が大好きです。情報発信で地域貢献できるように頑張ります!ミッフィーグッズ集めがマイブーム。

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