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アクティビティ 2022.11.26

伊太祁曽神社境内にある古墳と熊野古道、平緒王子跡をウォーキング

2020年7月にオープンした和歌山市唯一の道の駅四季の郷公園フードハンターパークの近隣には、和歌山県が紀伊国と呼ばれる由来となったとされる伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ) があります。伊太祁曽神社は日本中に樹を植えていったと言い伝えられている「五十猛命(いたけるのみこと)」を祀っていて、「木の神」として古くから親しまれています。

道の駅四季の郷公園を含むエリアは山東(さんどう)地区というところです。このエリアには伊太祁曽神社のほか、伊太祁曽神社の境内に古墳があったり熊野古道が通っていたりと、長い歴史と文化を感じられる土地でもあります。

ええとこ山東(さんどう)

和歌山の観光地の中では少々地味な存在ですが、みどころがギュッと歩ける範囲内に詰まっています。

和歌山市も山東地区を自然と親しみながら歩けるハイキングコースと位置づけ、案内看板の整備をしたり、もともとあった自然公園に道の駅の機能を追加したりと、いろいろと工夫を凝らしています。

今回、私も和歌山電鉄・伊太祈曽駅で古墳を眺め、熊野古道を通って平緒王子跡へ歩いてみました。道の駅四季の郷公園は全国ニュースや雑誌の道の駅特集でも取り上げられる人気の道の駅になりましたが、その周辺エリアにも少し目を向けていただけたらと思います。

駐車場は?

伊太祈曽駅すぐのところに1日200円の駐車場があります。伊太祈曽駅は道の駅四季の郷公園からも徒歩圏内です。駅に車を停めて、熊野古道を歩いて道の駅へ向かう道のりは平坦で年配の方でも楽しみながら歩けます。

伊太祈曽神社内の古墳

伊太祈曽神社の境内には、伊太祁曽古墳群と呼ばれる3基の古墳があります。

古墳の横を通る道があるのですが、切り立っていてすごい迫力!カメラには入りませんでしたが反対側も同じような高さがあります。その隙間を歩いていけます。

標高20mの丘に古墳がつくられています。和歌山市の文化財のホームページによれば古墳時代後期(6世紀)ごろの古墳のようです。同じ和歌山市内に岩橋(いわせ)千塚古墳群がありますが、同じ特徴を持っているとのこと。石室には柵が取り付けられているので、今回はこの丘を眺めるだけとなりました。

岩橋千塚古墳群には博物館「紀伊風土記の丘」がありますので、古墳の見学や資料の閲覧をされたい方はぜひ紀伊風土記の丘にもお立ち寄りください。

熊野古道を歩いて、平緒王子跡へ

ところどころに熊野古道を示す看板が立っています。道の両脇は民家や畑になっていますが、道の細さが熊野古道らしさを出していると思います。

王子とは、熊野詣の途中で立ち寄った神社であり、休憩どころです。この平緒王子は伊太祈曽神社や日前宮に参拝するために訪れた方々が立ち寄った場所です。今は合祀され、跡地を示す看板だけが残っています。

和歌山市内にも王子があったことから、熊野エリアだけでなく、和歌山市内にも多くの熊野詣を目指す人々や神社へ赴く人たちの往来が多くあったのだろうと予想できます。今は住宅地のような場所ですが、長い歴史があるんだなぁと感じます。この辺りは熊野古道と龍神街道が交わり、交通の要所となっていたスポットだそうです。伊太祁曽神社を目指して、多くの人が歩いていたのでしょうね。

車で通れば一瞬で過ぎ去ってしまう場所ですが、歩いてみると、その土地の歴史や文化的な特徴、畑で育っている作物などを目で見てゆっくりと楽しめますね。

熊野古道を歩くといえば紀南の中辺路や本宮の方面まで行かなければと思われていますが、和歌山市内の公共交通機関で行けるアクセスのよい場所でも熊野古道ウォークは楽しめますので、多くの人が訪れて、和歌山の歴史を感じとってくださったらいいなあと思います。

道の駅四季の郷公園も広さは関西トップクラスで、園内にも1.8kmのウォーキングコースがあるのでぜひ合わせて歩いてみてください。四季の郷公園内を歩いた記事は道の駅四季の郷公園内のウォーキングコース「全周コース1.8km」を歩いてみたです。

 

この記事を書いた人

まんたにえみ

株式会社Crop代表取締役&ライター。和歌山のことなら詳しいです。情報発信を支援する会社をしつつ、個人で和歌山の情報を各種メディアで発信中。Googleローカルガイドはレベル8。

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