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フルーツ 2023.07.16

知る人ぞ知る「高津の桃」を求めて! 古くからの桃産地、海南市・高津に週末キッチンカーが来る桃直売所を発見

和歌山の桃といえば、紀の川市桃山町の「あら川の桃」がとっても有名。
しかし、そのお隣の海南市の「高津(たかつ)」という地域も、おいしい桃の産地として地元では知られています。
今回はおいしい「高津の桃」の直売所を探して訪れてみると、素敵な出会いがありました!

古くからの桃の産地・海南市高津

国道424号線の七山地区で「高津」の看板が出ています。
ちょうど「ハルナプロデュース」という大きな看板が出ている交差点です。
そこから車で5分ほど北に走ったところが高津地域です。
地元では古くからおいしい桃の産地として知られ、市場でも高評価ですが、桃山の桃ほど多く出回らないため、知る人ぞ知る存在となっています。
高津には、7~10箇所ほど、桃の直売所が点在しています。

高津地区の奥、大池遊園の近くまで走ると、昨年紹介したコインロッカー式の「桃の自販機」があります!

減農薬栽培の桃がお手頃価格で!


今回、私が思わず車をとめたのは「M&Mフルーツファーム」(海南市高津734)。
桃直売所の横にカラフルなキッチンカーが出店していて、かき氷パフェを販売していました。

かき氷パフェをおいしくいただいた後、選果をしているお母さんに「自家用の桃をわけてもらえませんか」と相談。
「箱なしで5個ください」とお願いすると、お会計は1000円。
よく熟れたきれいで大きな桃を販売してくださいました。
(風味豊かで味が濃く、とてもおいしかったです)


お話をしていると、キッチンカーを見て立ち寄った若者が「2個ください」などの小ロットで気軽に購入していきます。
もちろん、予算に応じた贈答用の箱販売もあります。

M&Mフルーツファームの農園主さんのこだわりは、減農薬栽培。
除草剤をなるべく使わず、豊かなフカフカの土にすることです。
雑草はどんどん生えてくるなか、1丁もある園地の草刈りは大変ですが、春にはシロツメクサやタンポポが咲き乱れ、ミツバチがたくさんやってきてモモの受粉を媒介してくれるのだそう。
お母さんは「土壌改良はすぐにできるものではないので、10年来とりくんでいます。おいしい桃はフカフカの土からできるんです」と笑顔です。

新規就農者のアイデア!キッチンカーと桃のコラボ

キッチンカーとのコラボを考えたのは、こちらの農園でご夫妻について桃農家として修業中の「ゆめいちファーム」田村さん。
キッチンカーとの週末コラボは昨年からの取り組みで今年は2年目です。
「高津の桃」をぜひ知ってもらいたいと企画し、インスタグラムで発信しています。

SNSを見て来てくれる人はもちろん、通りがかりで車をとめてくれる人も。
キッチンカーグルメとともに桃を買ってくれた人がリピーターとなることもあります。
桃を買いに来てくれた人への「おもてなし」の意味をこめてのコラボレーション。
ピーク時には先着順で、キッチンカーの利用者に桃をプレゼントする企画もあります。

M&Mフルーツファームのご夫妻は、「認定新規就農者」の認定を受け、一途で熱心な田村さんを後継者にと考えています。
いつか高齢になって農作業ができなくなっても、手塩にかけてはぐくんだ園地をひきついでくれる若者がいることはとても心強いと笑顔を見せます。

これから遊休農地が増えていくであろう将来、熱い気持ちとコツコツした努力ができる人なら、農地がなくても新規就農ができることを知ってほしいと話してくれました。

これからの桃カレンダー

現在、7月の初旬から下旬にかけては、桃の王様とも言える果汁の多い「白鳳」がトップを切って販売されています。
7月下旬からは白肌に繊細な味わいの「清水白鳳」が。7/20頃~下旬までは、マンゴーのような濃厚さでジューシーな「黄金桃」が収穫されます。
続いて比較的新しい品種の「なつっこ」が、8月上旬からお盆前までは最後まで日を浴びて育ち濃厚な甘さと日持ちを誇る「川中島白桃」がフィナーレを飾ります。

桃山に比べたら穴場ともいえますが、高品質でとってもおいしい「高津の桃」。
気になったら是非訪れてみてくださいね。

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この記事を書いた人

二階堂ねこ

奈良育ち、大阪の出版社勤務を経て、結婚を機に和歌山に。在住約20年を数え、もうすっかり和歌山人のつもりです。海のある街に猫と住む夢が叶ってごきげん。取材やインタビューをメインに活動しつつ、地域の魅力を発信したいフリーライター。

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